佐田岬灯台に犬と行った|スーパー林道を諦めた日と、包丁が切れないログハウス【犬連れ四国 2日目】

「四国最西端 佐田岬灯台」と刻まれた碑と、犬を抱いた人物

犬と行く四国・九州5泊6日、2日目(6月9日)です。徳島の神山町から、四国最西端の佐田岬まで。走行約260kmでした。

この日は、予定していた道を1本、丸ごと諦めた日でもあります。まずその話から書きます。

目次

🔴 剣山スーパー林道は通行止めだった|2026年6月の実際

計画では、この日の午前中に剣山スーパー林道を走るつもりでした。徳島の山を横切る、日本最長クラスの未舗装林道です。

ところが前夜、宿からLINEでこう連絡が来ました。

スーパー林道について神山町役場へ問合せをしたところ、先日の台風の影響でスーパー林道入口までの道で土砂崩れが起きており、スーパー林道についてはまだ確認が取れていない状況との事でした。雨が続いているため行かない方がいいとの事です。

頼んだわけではありません。宿の方が、わざわざ役場に問い合わせて確認してくださっていたのです。

これで決まりました。行きません。

「剣山スーパー林道 通行止め」で調べる人は多いと思います。2026年6月の時点では、入口までの道が土砂崩れで通れませんでした。林道そのものの状況は、役場でも把握できていない——という返事だったそうです。

犬を乗せて林道に入るかどうか

自分ひとりなら、少し覗いてみたかもしれません。でも犬が乗っています。

  • 未舗装の細い道で立ち往生したら、犬ごと足止めになる
  • 雨のあとの山道は落石や土砂崩れが起きる。落ちてくるものは避けられない
  • 電波が届かない場所も多い。助けを呼べるとは限らない
  • その先に佐田岬まで260kmのロングドライブが控えている

諦めて正解でした。旅程表どおりに動かなくていい。削る判断も旅のうちだと思います。

そしてもうひとつ。山の道の状況は、地元に聞くのがいちばん確実です。ネットの情報は、たいてい古い。役場に電話一本のほうが早くて正確でした。

犬連れ2日目の行程と費用|宇和島〜佐田岬〜八幡浜

午前神山町を出発。剣山スーパー林道は中止し、西へ
11:40石鎚山サービスエリアで休憩(松山道)
14:00佐田岬半島へ。愛媛のみかんジュースを調達
16:00〜17:00佐田岬灯台。遊歩道を歩いて突端まで
18:15瀬戸アグリトピアにチェックイン(三崎港の近く)
18:50夕食=道の駅で買った刺身とじゃこ天
この日の宿泊費10,000円(素泊まり)/走行約260km
石鎚山サービスエリアの看板
石鎚山サービスエリアで休憩。松山道です。

佐田岬半島のドライブは細くて長い|佐田岬灯台までの道と所要時間

佐田岬半島は日本一細長い半島と言われます。愛媛の西の端から、大分に向かって約40kmも突き出しています。

半島を貫く道には「佐田岬メロディーライン」という名前が付いています。尾根を縫うように走っていて、左右どちらにも海が見える気持ちのいい道です。ただし脇道に入ると一気に細くなるので、対向車には気をつけてください。

入り江と岩礁の海岸。水が澄んでいる
半島の途中の海。水がきれいです。
岩場を歩くミニチュアシュナウザーと、その先の波打ち際
トリコも岩場を歩きました。

佐田岬灯台へ|駐車場から徒歩20分。犬も歩けます

灯台の手前に駐車場があります。車で行けるのはそこまで。標識にも「佐田岬 1.8Km」とあります。そこから灯台までは徒歩で1.8km、片道20分ほどです。犬も一緒に歩けます。

「佐田岬 1.8Km / Sada Cape」と書かれた青い道路標識
駐車場のそば。ここから灯台までは1.8km、歩いていきます。

入口に竹の杖が置いてありました。自由に使っていいものです。

看板の下に立てられた竹の杖が数本
遊歩道の入口に、竹の杖が置いてありました。

道は舗装されていますが、けっこうな上り下りがあります。行きは下って、帰りは登る。つまり疲れて帰るときに登りです。ここは覚悟しておいてください。

途中に戦跡がある

歩いていると、コンクリートの構造物が現れます。看板を読むと、移動式探照灯の格納庫とその引き出し口。

コンクリートのトンネル状の遺構と説明看板
遊歩道の途中にある戦跡。移動式探照灯の格納庫だったそうです。

佐田岬は豊予海峡をはさんで九州と向き合う場所です。ここには豊予要塞が置かれ、砲台や探照灯が据えられていました。知らずに歩いていると、いきなり出てきます。

灯台まで行くと、その先も見えます。山腹に開いたトンネルの坑口と、そこから海際へ下りる階段。コンクリートの平場も残っています。探照灯を海に向けて出すための設備だったわけです。

灯台を見に来たつもりが、戦争の跡を見て帰ることになります。ここが四国の西の端で、目の前が九州だという意味を、いちばん感じたのがこの景色でした。

四国最西端に立つ

木立の間から白い灯台が見えてくると、もうすぐです。

木立の向こうに白い灯台の頭が見える
歩いていくと、木の間から灯台が見えてきます。
灯台の壁に埋め込まれた「佐田岬灯台」の銘板
佐田岬灯台。1918年(大正7年)の初点灯です。

佐田岬灯台。初点灯は1918年(大正7年)。塔の高さは約18m、海面からは49mの位置にあります。

その手前に「四国最西端」の碑があります。北緯33度20分35.0秒、東経132度0分53.7秒。

下から見上げた佐田岬灯台の全景。手前に犬を抱いた人
塔の高さは約18m。海面からは49mあります。
「四国最西端 佐田岬灯台」と刻まれた碑と、犬を抱いた人物
四国最西端の碑。北緯33度20分35.0秒、東経132度0分53.7秒。

実は私、「先端マニア」です。岬の突端とか、最果てとか、そういう場所に行きたくなる。佐田岬は長年の宿題でした。

ようやく来られた。しかも犬と一緒に

晴れていれば、対岸の大分がはっきり見えるそうです。この日はうっすらとでしたが、案内図を見ながら「明日はあっちへ渡るのか」と思っていました。

対岸の大分県を示した案内図
対岸は大分。翌日はここを船で渡ります。
岬の突端と、海に突き出た岩、白い建物
灯台の展望所から見下ろしたところ。山腹のトンネルが移動式探照灯の格納庫で、階段はそれを海際まで出すための通路です。手前の平場も当時の施設跡。

🔴 「四国最西端到達証明書」があります(私は知らずに帰りました)

これは、あとで知って悔しかった話です。

佐田岬には「四国最西端到達証明書」というものがあります。1枚300円。佐田岬観光公社の案内によると、買える場所は次の2か所です。

  • 佐田岬はなはな内の佐田岬観光案内所
  • 道の駅 きらら館

灯台の駐車場では売っていません。先端マニアを名乗っておきながら、私はこれを知らずに帰ってきました。同じ轍を踏まないでください。行く前に立ち寄る場所を決めておくことをおすすめします。

※ 販売場所や価格は変わることがあります。最新の情報は伊方町・佐田岬観光公社でご確認を。

犬連れで行くときの注意

  • 片道20分の上り下り。小型犬でも歩けますが、帰りが登りです
  • 日陰が少ない区間があります。夏は時間帯を選んでください
  • 灯台の展望所は柵の外が崖。リードは短く持つこと
  • 水は持って行く。売店は駐車場側にしかありません
  • 舗装路なので肉球へのダメージは少ないほうです

この日の宿|愛媛で犬と泊まれる宿「瀬戸アグリトピア」|佐田岬のフェリー乗り場すぐ

宿は三崎港のすぐ近く、瀬戸アグリトピア。翌朝のフェリーに備えて選びました。素泊まりで10,000円です。

木組みの2階建てログハウスの外観
泊まったログハウス。翌朝、明るいうちに撮りました。
ログハウスの前に停めた車
建物の前まで車で入れます。荷物の出し入れが楽でした。

いわゆるログハウスで、部屋には2段ベッド。季節外れだったのか、ほかにあまり人けがありませんでした。

ログハウスの室内。木製の2段ベッドが並ぶ
この日の宿、瀬戸アグリトピア。2段ベッドのログハウスです。
ログハウスの居間。青いソファと大きな窓
居間。窓が大きくて気持ちがいい。
2階の板張りの部屋
2階もあります。広さは十分でした。
天井の丸太の梁と照明
天井は丸太のまま。ログハウスらしいところです。
木のウッドデッキと手すり
外にウッドデッキ。犬とここに出られます。
タイル張りの浴室とバスタブ
風呂。設備そのものは十分でした。
温水洗浄便座のトイレ
トイレ。ここも問題なし。
場所愛媛県西宇和郡伊方町大久字アカヅエ2465番地1
アクセス松山市から車で1時間30分/九四フェリー三崎港から車で15分
ペットOK(ケージ持込/部屋・ラウンジ持込可)
支払い🔴 現地でのクレジットカード払いは不可
買い出し🔴 最寄りのコンビニまで車で15分

この表でいちばん大事なのが、いちばん下の行です。最寄りのコンビニまで車で15分。つまり着いてから「あ、しょうゆがない」と気づいても、往復30分ということです。

そしてもうひとつ、ケージは持ち込み。前日の四季灯りは備え付けでしたが、ここは自分で用意する必要があります。宿ごとに違うので、予約のときに確認してください。

設備そのものは十分です。ただ、泊まってみて分かったことが3つありました。

🔴 ① 包丁が切れない

冷蔵庫と流し、2階への階段
台所と冷蔵庫。ただし包丁は切れません。

食器も調理器具も一応そろっているのですが、質はいまひとつ。とくに包丁が切れません。

これは笑い話では済みません。「道の駅で魚を買って、自分でさばいて刺身にしよう」と考えている人は、要注意です。切れない包丁で魚はさばけません。

🔴 ② 調味料の類が一切ない

しょうゆも塩もありません。買ってきた刺身を、そのまま食べることになります。

うちは来る途中のコンビニで、しょうゆとわさびを買っていました。これが大正解。ついでに買った猿田彦コーヒーが、これまた当たりでした。

素泊まりの宿に泊まる日は、「食べ物」だけでなく「調味料」も要る。当たり前のようで、案外抜けます。

🔴 ③ テレビがない

これも意外な落とし穴でした。部屋にテレビがありません。

実害があるかと言われれば、大したことはありません。ただニュースが見られないのは、少し痛かったです。旅の途中こそ、天気や道路の情報が知りたいので。

そして前の日にせっかく活躍したApple TVが、まったく使えません。つなぐテレビがないのですから当然です。

この旅では、4日目に泊まった宮崎のキャンプ村にもテレビがありませんでした。ログハウス・バンガロー・コテージの類は、テレビが無い前提で考えたほうがいいと思います。

その教訓から、うちはこうなりました。先日のグランピングには、40インチのテレビごと車に積んで行きました。ハイセンスの安いやつです。宿にテレビが無いなら、持って行けばいい。

そこで見たのが、配信が始まったばかりの吉田拓郎のライブ(U-NEXT)でした。車で行く旅だから効く力技です。荷物の重さより、積める大きさのほうが問題ですから。

瀬戸アグリトピア
瀬戸アグリトピア

佐田岬半島のログハウス。九四フェリー三崎港から車で15分。ペットOK(ケージ持込・部屋/ラウンジ持込可)。

📍 愛媛県西宇和郡伊方町大久字アカヅエ2465番地1

夕食は、道の駅で買った刺身とじゃこ天

素泊まりなので、食事は自分で用意します。買い出しをしたのは八幡浜の道の駅「みなっと」

買ったのは太刀魚とサーモンの刺身、じゃこ天、玉子サンド、トマト、みかん。それに愛媛のみかんジュース。

皿に盛られた刺身とじゃこ天、缶ビール
夕食は道の駅で買った刺身とじゃこ天。素泊まりなので、これが晩ごはんです。
ダッシュボードに置かれたみかんジュースの瓶2本
愛媛らしく、みかんジュースを2本。
猿田彦コーヒーのドリップバッグ
コンビニで買った猿田彦コーヒー。まさかここで出会うとは。

そして猿田彦コーヒー。これは道の駅ではなく、しょうゆとわさびを買ったコンビニで一緒に買ったものです。こんなところで猿田彦に出会うとは思いませんでしたが、これが結構おいしかった

犬を連れていると、夜に外食へ出るのは難しい。買ってきて部屋で食べる。これが基本になります。だから道の駅やスーパーの位置は、宿と同じくらい大事です。

🔴 買えなかったジュースの話

道の駅みなっとにはアゴラマルシェという物産の店が入っていて、地元のみかんジュースがずらりと並んでいます。

その中に「せとか」の果汁100%ストレートジュースがありました。八幡浜の段々畑で穫れたせとかを搾ったもの。飲みたい。

値段を見ました。180mlで756円。

……戻しました。

「せとか」は柑橘の中でも高い部類です。それを搾ってストレートで瓶に詰めれば、そうなるのは分かります。分かりますが、コップ1杯に756円は、旅の途中の判断としては勇気が要りました。かわりに買ったのが、あのみかんジュース2本です。

あとで調べたら、こうした八幡浜のジュースは通販でも買えます。高いことに変わりはありませんが、あのとき飲めなかった分、いつか家でゆっくり飲もうと思っています。

翌朝の朝食も、買っておいたもので

朝も、前日に買っておいたものです。八幡浜で買ったサンドイッチとカットフルーツ、そして猿田彦コーヒー。

紙皿に載ったサンドイッチとカットフルーツ、猿田彦コーヒー
翌朝の朝食。八幡浜で買ったサンドイッチとフルーツ、そして猿田彦コーヒー。

山の中のログハウスで、朝から贅沢な朝食になりました。

素泊まりの宿は、こうやって前日のうちに買っておけば困りません。犬連れだと朝から店に入るのも難しいので、むしろこの形のほうが気楽です。

2日目に分かったこと

  • 山の道は、地元に聞く。宿の方が役場に問い合わせてくれて、林道行きを中止しました
  • 削る判断も旅のうち。犬が乗っているなら、なおさらです
  • 佐田岬灯台の遊歩道は犬と歩ける。片道20分、帰りが登り。竹の杖が置いてあります
  • 途中に戦跡(豊予要塞の探照灯格納庫)があります
  • 「四国最西端到達証明書」(300円)は灯台では売っていません。佐田岬はなはな道の駅きらら館
  • 🔴 最寄りのコンビニまで車で15分の宿もある。買い出しは「着く前」に済ませること
  • 🔴 素泊まりの宿には、調味料が無い。しょうゆとわさびを買っておいて助かりました
  • 🔴 包丁が切れない宿もある。魚をさばく気なら、道具から考えること
  • 🔴 ログハウスにはテレビが無い。Apple TVを持って行っても使えません

3日目は、いよいよフェリーで九州へ渡ります。そしてここで、キャリーに入れたトリコが固まってしまうことになります。

3日目:犬と九四フェリーで九州へ|三崎→佐賀関の料金と予約、黒川温泉に犬OKの宿が無かった話

四国・九州1日目:徳島で犬と入れたカフェ806と、一棟貸しの宿「四季灯り」

4日目:高千穂峡のボートは当日券で乗れた|予約を忘れて朝5時に並んだ記録

最終日:犬と同室で宮崎カーフェリーに乗る|ファーストウィズペットの中と、うのこの滝で半泣きになった朝

宮島は犬と泊まれるか|島に駐車場はなく、わんこプランでも犬のご飯は出ませんでした

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